真空管ぽーたぶる

2024年3月9日

大阪から東京に来て、多くの素敵なミュージシャンの方々を身近に感じる機会が増えました

本来はライブにお伺いして応援させていただきたいところなのですが、仕事柄、昼夜を問わず突発的な電話応対やリモート作業を求められることが多いため、なかなかお伺いする機会を作ることが出来ておりません‍‍。

そして2020年以降は新型コロナウイルスの感染拡大・・・家族が医療従事者ということもあり2022年未に於いても外出控えは続いています・・・という訳で、ここ数年は自宅で良いオトに浸って作業したい!とあれやこれやと揃え、作業中や移動中にじっくりといい音に浸らせて頂いています。

真空管ヘッドフォンアンプ

 

私の父は機械好きの技術屋で、私の小学生時代の夏休みの工作は、名古屋は大須アメ横へ電子部品を買いに行く所から始まり、得体の知れないピカピカ光る作品を提出してきました。
もちろん私は、見てただけ。です

そんな父と仕事として一緒にやりたいと思っていましたが、結局は出来ず今に至るものがあります。

それは真空管アンプの設計と製造です。

父は高校時代、近所のJazz喫茶の真空管アンプの制作とメンテナンスを請けて学費を賄っていたそうです。
(当時の愛車はハンドシフトの陸王という世代の父です)
私には回路設計のスキルはありませんが、工作が大好きで、家業の冷凍機屋よりオーディオ機器に興味があったので、何度か一緒にやらない?と聞いてみましたが、「今からあの奥深さに戻るのは無理だね」と断られ、実現には至りませんでした。

そして長い年月が経ち、自立した後は都会のマンション暮らしとなり、真空管アンプでスピーカーをドライブするよりヘッドフォンやイヤホンで良い音を…という沼にハマりました。

2009年頃、初めてのポータブルアンプを海外から数か月かけてお取り寄せ(Head Amp pico

2012年頃のお出かけ装備はコチラ

この当時はまだポータブルの真空管アンプはかなり高くてなかなか手が出ませんでした。これはシンプルに国内で買えた頃の写真ですがiPhoneからDAC→アンプ→イヤホンと繋ぎ、常にDACとアンプが鞄の中で熱くなってました。

この装備、時々iPhoneとHP-P1のリンクが切れてiPhoneのスピーカーからフルボリュームで電車中に流れるという罠があり、当時みかくまから歌いたい!と言われていた曲を知るためにリピートしていた曲が電車の中で盛大に流れたこともしばしばかなり恥ずかしかった記憶が…

蓮の月 / 柴田淳
うた:みかくま(Audix OM6)
おと:ふぉろん(GarageBand)

この頃は、マイク → TASCAM iXZ → iPhone4sに録って送ってもらったアカペラをmidi音源にミックスしています。

その前はiPhoneのマイク使っていたのでかなり進歩しています。iPhone4sの内蔵マイクでヴォーカル録音した曲はこちらです。

Fly Me To The Moon / クレア・リトリー

うた:みかくま(iPhone4s)
おと:ふぉろん(GarageBand)

 

お弁当箱ポタアンOLDTIMEとの出逢い

2018年、ヤフオクで「完成品を譲り受けたが持てあましているから」と出品されているOLD TIMEを偶然見つけました!

ナニコレ!!

これぞまさに私が父と一緒に作りたかったものです!

その時は落札できませんでしたが、開発者がPROCOMさまと知り、サイトとTwitterを発見しました!

恐らくこれがご縁なのだと思いますが、私が仕事で実家方面に出張するタイミングとOLDTIMEを入手するタイミングはいつも同じです。

2019年03月 お弁当箱ポタアンキット_35V OLDTIME NUTUBE

2019年04月 OLDTIME USB DUAL_OPAMP

2019年12月 OLDTIME SINGLE_THS4631 BLACK KIT

2021年12月 OLDTIME GOLD SINGLE PURE OPA627SM

2021年12月現在。計4台のOLDTIMEを入手しました。

2022年06月 OLDTIME GOLD SINGLE PURE LME49710HA

2022年06月現在。計5台のOLDTIMEを入手しました。

2022年12月 OLDTIME GOLD SINGLE PURE MUSES05対応版を入手しました。

2022年12月現在。計6台のOLDTIMEを入手しました。

 

2022年09月 PROCOM PARTS.COMサイト引っ越し中とのことで、本文内のリンクは一時解除しております。

OLD TIMEとは?

OLD TIMEは以下のような特徴の真空管ポータブルアンプです。

OLD TIMEは、真空管+FET+オペアンプによる3要素型ハイブリッド構成の真空管ポータブルアンプです。
電源を2電源化することでオペアンプ出力の電解コンデンサを無くし低インピーダンスイヤホン使用時でも低域周波数特性の劣化を無くしました。真空管のほのかな味わいの後に、FETソースフォロワを通して低インピーダンス化した信号をパラレルオペアンプに供給します。また1980年製のオイルコンとMKT1813 ヴィンテージ・ポリエステル・フィルムコンデンサを組み合わせることでキットの範囲を超えた力強い音質でありながら’手放せない音’を充分に引き出した3要素ハイブリッドアンプとしました。

出典:PROCOM PARTS.COM

難しすぎてよくわかりませんが、こだわりのある部品が使われ「手放せないよい音」を楽しめる夢のポータブルアンプです!

【第162回】「ポタ研2016夏」で高橋敦が気になったものベスト5を大発表!

【第1位】電圧とは、正義。サブミニ管ポタアンOLD TIME

「細く長くではなく太く短くよい音を楽しむため真空管には高電圧をぶち込む」
「大量確保は無理なビンテージコンデンサーでも音がよければそれを使う」

引用:phileweb

そして暫くたったある日、TwitterでOLD TIME限定販売のツイートを見つけ速攻で注文しました!

本気すぎるキット

2019年03月 お弁当箱ポタアンキット_35V OLDTIME NUTUBE

念願叶って届いたもの。それはお弁当箱?に収まりきらず中身が溢れ出た「本気すぎるキット」でした。

ガチです!

OLDTIMEの組み立て

そもそも1mmのコテ先を使うはんだ付けというのをしたことが無かったので、温調はんだごてやら作業マットやらルーペやら必要な工具を取りそろえ、まずは練習用のLED基盤を買って、ルーペを使いひたすら練習しました。
実際は練習用基板で使った肉眼でも余裕で見える部品より、キットのチップ抵抗の方が遥かに小さい(ノミレベル)で全く練習にはなりませんでしたが・・・

悪戦苦闘の末、なんとか完成しました。はんだごてを2台使い、一台はチップ抵抗用のこて先(1mm)もう一台はちょっと太めのこて先のを用意するとヨチヨチながらもスムーズに作業を進めることができました。かなりの部品数ですが、丁寧なマニュアルのお陰で迷うことなく作業できました!ノイズも無く、真空管を軽く弾くと聴こえる、風鈴の音色のようなマイクロフォニック雑音が聴こえたときは感動しました!(達成感)

いつもはリモート用のノートパソコンを置いている袖机で工作しました。

マニュアル、実装図、回路図は印刷されたものが商品に同梱されていますが、販売サイトにpdf版を公開していただいているので、紙の資料で確認しつつiPadを見ながら作業しました。

 

視聴たいむ♬

キット標準で付けていただいた真空管JAN6418とオペアンプ OP275を取り付けて試聴しました。

ほんまに音でるんかな?・・・と半信半疑ですw

そして音が出たことに、うぉ~~~!と感動しました(*’▽’)♪

真空管を5676 TELEFUNKENに、オペアンプをMUSES03に付け替えて、こちらに来て知り合った素敵なベーシスト小倉諭史さんがハジけるSTAR BELL PLUSのアルバムBLUEから「L-O-S」をかっこいいわぁ

このアンプは簡単に真空管とオペアンプの付け替えができるので、曲に合わせてどれが合うかな~と楽しむ事ができます。みかくまに何か歌わせたい・・・と、女性ボーカルのJazzやボサノヴァを積極的に聴くことが多い私のお気に入りは、真空管に右端の6286RT ( RADIO TECHNIQUE) ブラックプレート、オペアンプは音楽的な柔らかさを感じる女神MUSES03(OLDTIMEに載せられる変換基盤つきのPROCOMさま制作品)がお気に入りです♪

そしてお弁当箱アンプには、Nutubeというコルグの電子真空管を実装するオプションもあります。そちらはまだ作っていませんが、どんな音が聴けるか楽しみです♪ NutubeはVoxのギターアンプMV50シリーズに搭載されている電子真空管です。

 

本当はそのオプションも作られているはずなのですが、、、より難易度が高い続編に手を出してしまったので、お弁当箱アンプの工作は、一旦ここで止まっています。

OLDTIME USB DUAL OPAMP

2019年04月 OLDTIME USB DUAL_OPAMP

これです!ポータブルな究極系!カッコいい

OLDTIME USB DUALの組み立て

制作はお弁当箱キットよりかなり難しかったです。

組み立てながら色々勉強させていただきました。そしてこの二台を制作することでポータブル真空管アンプのスタートラインに辿り着くことができたので、これから色々と勉強して覚えていきたいと思います。

 

こちらはオペアンプにLME49720HA (メタルカン)やTHS4631 Dualも使える仕様らしいです!

・名付けて、マイコンシーケンシャルミュート
マイコンによる各回路の電源投入タイミングを制御することで音質の低下することなく電源オン時のポップ音を大幅に抑えました。電池の電圧が3.0Vからアラーム開始、2.7Vで音声ミュート、2.4Vで電池の保護回路によるシャットダウンが行われます。
・LME49720、LME49860の動作OK
空き缶オールドタイムでは使用困難なとても気難しいLME49720、LME49860の動作確認済み
・左右電源分離
オペアンプの±電源回路を左右独立し電圧変動を抑えることで出力の大幅な安定と左右の音の分離を確保しました。
・三つ網ウエスターンケーブルの採用
三つ網ウエスターンケーブルを採用することで基板信号ラインによる音の劣化を避けました。このケーブルはみなさんに編んでいただきます。
・USB充電方式の採用
保護回路付き18650リチュームイオン電池を採用することで長時間の演奏が出来るようになりました。容量3400(mAh)、真空管ヒーター電流100mAの1AD4で8時間程度
出典:PROCOM PARTS.COM

(私はまだまだ勉強不足で知識がありませんので、詳しくお知りになりたい方はPROCOMさまにお問い合わせください)

 

聴いてみた。

満を持して登場した新モニターヘッドフォン(MDR-M1ST)は旧来のモニターヘッドフォン(MDR-CD900ST)とは全く別物で音場は狭く、解像度は高いけど低音がリッチすぎてリスニング用途にはあまり向かないと思いますが、モニターとして音探しをするととっても楽しいです。メタルカンの低音もよく響きます。

ヘッドフォンだけでなく、アンプ通さないと鳴らしにくいイヤホン(AROMA Musical Box Star)とかにもいい感じです!(ソニーの新モニターヘッドフォンのインピーダンスは24Ω(1kHz)でこちらの1BAイヤホンは70Ω(1kHz)です。)

ケースを黒に変更したのでボリュームノブも黒のMONTREUX Black Alumite knob Smallに交換しています♪

OLDTIME USB DUAL OPAMPの方は真空管に 5676 TELEFUNKEN(1957~1958年)、オペアンプは(THS4631のDual版も試しましたが)今は低音に色気を感じるLME49720HA(メタルカン)の組み合わせがお気にいりです♪

巧みに作られている音楽を聴いたら違いがわかります。

GyponCopain  Otomosuru2 Solashima"

ノイズ発生

出張先から帰宅する際の荷物にOLDTIMEを入れていたのですが、緩衝材の詰め方が甘かったようで、私のつたないハンダ不備が原因でノイズが出るようになってしまいました。

かろうじて組む事はできましたが、修行不足でノイズの原因を調べるスキルはありませんのでPROCOMさまに修理をお願いしました。

快く対応いただき、すぐに修理していただけました。その節はありがとうございました

 

OLDTIME SINGLE BLACK

シングルオペアンプ用の新しいOLDTIMEを開発されたと伺いました。

今回は、「今後の制作のお手本とさせていただきたい・・・」とPROCOMさまにお願いして完成品を譲っていただきました

『音質的に優れるシングルオペアンプの音質を堪能したい』

この目的を達成するためにこのアンプを開発しました。
巷で音質的に優れている、発振して熱くなると言う噂のTHS4631がオールドタイムでどんな音を奏でてくれるのか聴いて見たくありませんか?
高速オペアンプの音質を充分に引き出すために幾つかの改良を施しました。
① オペアンプのマイナス電源部を 2 回路搭載し並列運転する回路に設計変更
② THS4631 用に SOP-DIP 変換基板を作成致しました。
③ 高容量セラミックコンデンサーの使用を見直しました。(圧電現象による雑音を抑制)
シングルオペアンプの被りの少ない音質を堪能していただきたいと思います。
また、オールドタイム DUAL 同様にとても作りごたえのあるアンプキットです。
時間を掛けてゆっくりと楽しんで組み立ててください。

出典:PROCOM PARTS.COM

オペアンプにMUSES03、真空管に6286RT ( RADIO TECHNIQUE) ブラックプレートの組み合わせがお気に入りです

 

OLDTIME USB GOLD SINGLE PURE

2021年12月。最新のOLDTIMEを入手しました!こちらはPROCOMさま制作の完成品です。

世界中から集めたVINTAGE 拘りの部品群

ボリューム : 導電性プラスチックボリュームを採用 マウサーエレクトロニクスより少量購入、VISHAY P9等に交換出来るように入手可能な50KΩを採用しました。
抵抗 :PHILIPS 1980年前後 かなり音質は良い。
初段信号用コンデンサー :フィルムコンTRW 630 ベークライトで固められポリエステルフィルムコンデンサー
次段信号用コンデンサー :スチロールコンデンサー 1987年製 縦型 0.22uF ロシア軍用、入手出来る時期が少ない。
真空管 :USAF6050(UNITED STATE AIR FORCE)アメリカ空軍の軍用球、残りわずか、入手困難品
オペアンプ : THS4631 シングルを標準搭載、ディスクリートのような音がすると言われ有名ですね。鮮やかで鮮明な音質が特徴的。
オペアンプモジュール :OPA627SM (VINTAGE品)もとはアメリカから入手し私のところにやって来ました。音楽性に富んだ音質で全体的にふんわりしたところが特徴的
真空管モジュール Ⅰ :TELEFUNKEN (1AD4)モジュール:入手、間もない品物、セレクト品
真空管モジュール Ⅱ :VALVO (1AD4) モジュール:入手間もない特別厳選品、低音特性良好

出典:PROCOM PARTS.COM

 

正確な因果関係は判りませんが、2019年に発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から、需要と供給のバランスが崩れ半導体の入手が困難となり、それは他の様々な分野にも影響している様子です。新しいOLDTIMEを制作するための拘りの部品たち、ビスの一本に至るまで、部品の確保が大変になったと伺いました。そんなご苦労の中で部品を集め制作された貴重なアンプですので、その想いを手にしたいと思っていました。

数か月前に数点のOLDTIME USB GOLD SINGLE PUREが販売されておりましたので、銀行へ入金に走りましたが、一瞬で売り切れてしまいました

今回はかろうじて一点の在庫に出逢えましたので即注文させていただきました。

私が真空管アンプに求めるものは、ずっと安心して聴いていられる音。柔らかくクリアーな高域、艶のある中域、深みのある低域を聴くことです。ヴォーカルを含め、ひとつの楽器の音を追いかけた時に、暖かさと奥行きを感じられるのが好きです。

 

球転がし(真空管聴き比べ)

PROCOMさまが販売されるキットには、検査済の入手困難な真空管がついてきます。

サイトで販売されているサブミニチュア管 1.25Vにも電気的特性の検査結果が貼られています。

こういったプロの仕事のお陰で、初心者の私でも貴重な真空管を使った音色の味付けを気軽に楽しむことができます。

 

TELEFUNKEN (1AD4)モジュール

TELEFUNKEN (1AD4)モジュールは透明感が素晴らしくかなり好みの音です。こちらは万能選手ですね。

VALVO (1AD4) モジュール

VALVO (1AD4) モジュールは低域が心地よく中域から高域にかけてサチュレーション感を感じました。ウッドベースメインのインストが気持ちよかったです。この真空管は少し曲を選ぶところがありますが、ハマるとずっと聴いていたくなります。

 

5672 RTC (RT)反転基板付き

こちらは完成品に付属していた真空管ではなくちょくちょくチェックしているPROCOMさまのサイトで販売されている真空管です。

反転基盤は、真空管の足が逆になっていてシルク文字が書かれている面がアンプの表面に来ないものを補正してくれる基盤です。

 

この真空管は低音が心地よく響きます。

ウッドパーツを沢山使ってアコースティックな低音を気持ちよく響かせてくれるJVCの名機 HA-FX1100との相性がとても良かったです。

 

6977(PHILIPS) サブミニチュア・マジックアイ

前々から気になっていた光る真空管です。ずっと品切れでしたが、サイトを覗いたら在庫ありとなっていたので即注文しました!

たしかに光ります♪

ただ、こちらは光る面を表面にする為に反転させないといけないのと、抵抗を入れないといけないのでどうやったらスッキリするか考え中です。

簡易的に接続して聴いてみましたが、こちらはPROCOMさまが仰っている通りで曲間にホワイトノイズが聴こえますが、元気な曲との相性が良いな~と思いました♪

 

 

OLDTIME USB GOLD SINGLE PURE

2022年06月。最新のOLDTIMEを入手しました!こちらもPROCOMさま制作の完成品です。

2021年に入手したOLDTIME USB GOLD SINGLE PUREとの一番大きな違いは、ALL スチコンです。

本来なら、コンデンサーを乗せ換えるのが電子工作の道なのだと思いますが、

聴き比べてみたい!

・・・となると、もう一台欲しい・・・と

2022年6月に4台発売される前、2022年4月頃にも数台のALLスチコンモデル発売のアナウンスがありました。

私は既にOLDTIME USB GOLD SINGLE PUREを所有しているので、できれば欲しい人に買って頂きたいと思い諦めました。

今回も残り1台までは我慢しましたが、この貴重な部品が使われた仕様で今後製作されるか判らないよなぁ・・・と想いが巡り・・・

すみません!No.10 買っちゃいました

 

世界中から集めたVINTAGE 拘りの部品群

ボリューム : 導電性プラスチックボリュームを採用
抵抗 :PHILIPS 1980年前後 かなり音質は良い。
初段信号用コンデンサー :スチロールコンデンサー 1991年製 縦型 0.1uF 旧ソ連ロシアのVITAGE品
次段信号用コンデンサー :スチロールコンデンサー  1987年製 縦型 0.22uF 旧ソ連時代のVINTAGE品
真空管 :USAF6050(UNITED STATE AIR FORCE)アメリカ空軍の軍用球、残りわずか、入手困難品
オペアンプ : THS4631等のシングルオペアンプを搭載可能。ディスクリートのような音がすると言われ有名ですね。出力に余裕があり華やかで鮮明な音質が特徴的。
オペアンプモジュール :LME49710HAメタル缶モジュール LME49710NA モールドタイプに比べて高域の抜けの良い音質が特徴的です。メタル缶の再入手困難品
真空管モジュール Ⅰ :TELEFUNKEN (1AD4)モジュール:入手、間もない品物、セレクト品
真空管モジュール Ⅱ :VALVO (1AD4) モジュール:低音特性良好(20Hz -2.0dB以内)の厳選品
信号ケーブル : WESTERN BLACK ENAMEL 1940年代製 絹巻のブラックエナメルケーブルで音質はしっとり落ち着いた音質です。

出典:PROCOM PARTS.COM

 

真空管の横に並んでいる黄緑のものが、1991年製のスチロールコンデンサーです。

 

視聴たいむ♬

フィルムコンデンサー版とスチロールコンデンサー版を比較しようと、同じ真空管を取り付け用意しましたが、ALLスチコンモデルの鳴りの良さに、比較を忘れて数時間浸ってしまいましたw

比較については、十分に慣らしてから、同じ真空管(厳密には同じでは無いですが)と、同じオペアンプを両者に取り付けて、じっくりと試したいと思います。

まずALLスチコンモデルを一聴して、高域の表現が上手いと感じました。

ファルセットが美しいヴォーカルの歌声はそのままですが、息継ぎが目立たずより美しく聴こえる(音楽制作で言う所のディエッサーが上手く効いている)感じです。

このアンプの良さは、抵抗一本に至るまで交換可能で、自分の好みの音を追求することができる点にありますが、今回のALLスチコンモデルは、私がずっと求めていた音にかなり迫っています。

おそらくオペアンプと真空管を合わせるだけで今の私の耳はゴールを迎えそうな気がしています。

 

せっかくなのでうちのも聴いてみますか。

ディエッサー聴いていい感じです( ´艸`)♪

人間レプリカ / 柴田淳

うた:みかくま (MIC : Antelope Audio Edge Solo / Berlin47TU)
おと:ふぉろん (DAW : Nuendo 11)

 

プレイヤーと繋ぐ

プレイヤーと繋ぐ場合は、3.5mmのラインケーブル一本で、プレイヤーの出力に合わせてLINE/NORMALを切り替えますが、私はNORMAL(プレイヤー側もライン出力ではなくVOL100とか)が好みです。

オペアンプをMUSES03に、真空管をTELEFUNKEN (1AD4)に交換しています。

プレイヤーはLotoo PAW 5000 MKII JP Editionです。

2017年に発売されたDACがAK4490ENのモデルですが、これより扱いやすいプレイヤーには未だに出逢えていません。とても小さくて軽いのに、3.5mmステレオミニヘッドフォン出力、2.5mm4極バランス出力、ライン出力だけでなく、S/PDIF光出力、Bluetooth出力まで装備しています。2022年6月現在も、普通に売ってるというのが素晴らしいですね。

スマホと繋ぐ

スマホと繋ぐ場合は間にナニカを挟みます。

最近たくさん発売されている棒DACを(ほとんど全部?)買って試しましたが、結局一番好みな音は、Apogee Grooveの音で落ち着きました。

こちらも2015年発売で古いものですが、今でも普通に売っています。DACはESS ES9016Sです。

最近ES9018Sを搭載したOPPO Digital HA-1の中古品を入手しましたが、同じ傾向の音です。寒色系ではなく暖色系の音ですね。

パワー感のある太い音でベースの音が心地よく、女性ヴォーカルの曲を聴くと艶やかに感じます。

最新のApogee Duet3も同じ傾向の温かい音色です。

ただ、このポータブルUSB DAC & ヘッドフォン・アンプは結構暖かくなります。

その分電池を消費していると思いますので、スマホでサブスクのお勧めを聴き流していくならDACを外部電源で駆動すると良いですね。供給電力に制約のあるUSB接続とは異なり、電源をスマホに依存しないため、音が悪くなる要素はありません。

オーディオIFと繋ぐ

Antelope AudioのDiscrete4 Synergy Coreのラインアウトに繋ぎます。

Antelope社のオーディオインターフェイスは、ヘッドフォン出力にFPGA FXというプラグインを掛ける事ができます。有名なコンプやアナログEQをシミュレートしたプラグインやリバーブなど豊富にありますが、リスニングに特化したものはありません。

そこでOLDTIMEでひといろ着けて聴くのはどうかな?と試してみました。これもいい感じです♪

こちらのインターフェイスはどちらかと言うと寒色系ではないですが解像感のあるスッとクリアーな音色のため、個人的にはApogeeのGrooveと組み合わせる方が好みです。

6AD4 SYLVANIA 1961 TO 1963

こちらは元々オールドタイム空き缶用のオプション「ナンチャッテ6.3V管オプション」として2017年頃に販売されていたものです。今回PROCOM様よりこちらのオプションキットをお譲り頂きました。ご厚意に感謝いたします。貴重なものをありがとうございました。

 

このオプションキットは6.3V管の強烈な発熱を限界まで抑え、オールドタイムでも1.25V管の音質とは違った6.3V管の音質を楽しんでいただくオプションです。

6.3V管のヒーター電力を規定値の半分程度まで低下させての演奏となりますので球の実力を100%発揮しているものではありませんが、十分な音質になるように付属のカーソード抵抗にMELF VISHEY 1KΩ抵抗 ドイツ製をお付け致しました。もちろん、通常の1/4W抵抗も搭載可能にしていますのでMELF VISHEYの演奏をお聴きになりましてからお好きな音質の1/4W抵抗に交換して音楽を楽しんで下さい。交換の際はMELF抵抗は外して保管願います。

出典:6AD4 SYLVANIA 5977・6AK4共通マニュアル

 

ナンチャッテ6.3V管の組み立て

5977/6AK4変換基板を使って6AD4変換基板を組み立てていきます。

小さすぎてルーペ使わないとよく見えませんが、MELF VISHEY 1KΩ抵抗は円柱形で作業中にコロコロ転がるので、脱走しないよう空き缶の蓋の中ではんだ付けしました。

抵抗を付け終えたら、基板に真空管の足を通します。

はんだ付けが終わったら上側の足を切って3番の足を作ります。球の足を加工して5ピンソケットに取り付け完成です。

あまり上手く工作できなかったので遠目から(;’∀’)

視聴たいむ♬

今までの1.25V管とは全く違う音です。低域の質感が違います。深い響きがとても心地よい、とても好みの音が聴けました。高域は誇張なくスムーズに出ている感じですので、ベースが響く、スローなジャズヴォーカルを聴くのにすごく合っていると思いました。

ただし、1.25V管と比べると、こちらは結構熱いです

欲しいなーと思いつつ、結局ご縁に恵まれなかったALO audioのContinental Dual Monoにも6.3V真空管が使われていたと記憶していますが、あれもきっと熱かったんでしょうね

 

OLDTIME USB GOLD SINGLE PURE(±12V)

2022/12 PROCOM様の試験機で、MUSES05はOLDTIMEのオペアンプ駆動電圧を±9Vから±11Vに変更すると低音の伸び、中域の膨らみが出て立体的に聴こえるようになりました。と伺い、それは是非聴いてみたいと思い、販売されていたOLDTIMEを±11V仕様としてお譲り頂きました。

OLDTIME USB GOLD SINGLE PUREが2台体制となり、外観は同じで区別がつかないねとオクサマに話したら、これでわかるでしょ~と、リラクマ仕様にされました。KAWAII方が±11V仕様になりますw

 

 

オペアンプ駆動電圧の変更

2023/01 MUSES05仕様で試聴していたところ、解像感や、低域、中域の表現は気に入りましたが、高域の籠りが気になりました。

PROCOM様よりMUSES05は駆動電圧を高めにしないと効果が見えづらいとの事で、オペアンプの駆動電圧を±11Vから±12Vに変更する提案を受けました。変更する抵抗についてご指示を頂きましたが、今回はPROCOM様に改造をお願いしました。

結果的に、気になっていた高域の籠りがとれてバランスよく聴こえるようになりました!

 

視聴たいむ♬

今回は、中々発売されなかったMUSES05をOLDTIMEで聴くというのがテーマです。

個人的にOLDTIMEに求めるものはずっと聴いていられる柔らかさだからなのかな・・・と思いますが、MUSES05より、±9V仕様にOPA627SM (VINTAGE品)を組み合わせた音の方が好みでした。ただし、聴く曲によってはMUSES05の方がいいなーと思えるものもあるので、ひとつがゴールというのは無さそうです。

±12V仕様で、OPA627BPを使って鳴らしたりしました。2022/12/29に千石電商さんで買いましたが、7,140円 X 2個で計14,280円でした

真空管によっては、OPA627BPの方が合ってるかな・・・とか。

 

2022/07 新しい真空管も譲って頂いたので色々お試ししています。

5678 TELEFUNKEN

1AD4=DF668 RFT

5678 CIFTE 反転基板付き

あくまで個人的な感想ですが、正直なところMUSES05の良い点は未だに感じられていません。

つづく。

 

最後に

最初のお弁当箱から最新の OLDTIME USB GOLD SINGLE PUREまで、全てに通じて言える事は、これらは全て既製品ではなく自分の好みに合わせてカスタマイズ可能なオンリーワンのアンプです。音の聴こえ方が自分の持つイメージと違ったら、自分の好みの音が出るよう部品を交換したら良いのです。ただしカスタマイズを行うためには多くの経験とスキルが必要になります。

OLDTIMEは入手しづらいビンテージ部品をPROCOMさまの経験と技術で選定して組まれているので、自分がスキルを磨くまでの間は、カスタマイズが容易なオペアンプや真空管の交換からゆっくり取り組んでいこうと思います。

先日、PROCOMさまと少しお話をさせていただく機会があり、「いつも何を聴かれていますか?」と尋ねたら、「最近はノイズ以外聴いていないです」とのことでした

良い音が聴ける製品を生みだす為には、まずノイズを消すことから始まり、そこに多大な時間を費やしておられるという事に頭が下がります。

今後どのように進化させていくのか、製作部品の入手が厳しい現状では選択の幅も拡げらず苦しいところだと思いますが、貴重なビンテージ部品を活かしたOLDTIMEの良さを追求していただきたいと願っております。

 

おまけ

ユアリズム主催のDiscordの寄り合いで持ち寄ったモニターヘッドフォン視聴会のひとコマ。

音響マニアではありませんが、音を作る側の一員として拘り、あーでもないこーでもないと語りつつ

真剣に聴かせていただいております

ライブにはなかなか伺えておりませんが、毎日音源を聴かせていただいております。これからも素敵なオトを生みだしてください

またSNSを通じて素敵なオトを奏でる音楽家の方々に出逢えることを楽しみにしております

一年後のモニター環境

2019年10月の投稿から一年が経ち、モニター環境はかなりレベルアップしました

Shureのイヤホンで音楽を聴いた時間が一番長いので、やっぱりShureのオトが好きです。

大人気で発売~即、品切れのTAGO STUDIOさんのT3-01はリスニングにもモニターにも使えるいいヘッドフォンですね。

そして・・・

ATH-W5000

今は中古でしか手に入りませんが、ずっと欲しいと思っていたリスニング用ヘッドフォンの未開封品を見つけてしまい・・・

スーツケースに入ったヘッドフォンをMy New Gearしました♪

audio-technica ATH-W5000

専用ヘッドフォンアンプ

勢いあまってこちらも・・・

2005年発売の

audio-technica AT-HA5000

電源ラインにフェライトコアが巻かれていますがこれはもともと無いような・・・。前に使っておられた方がノイズ対策に取り付けたのかな?

D/Aは悩み中です・・・。

私は元々イヤホン派で、一歩家を出たらずっとイヤホン着けていられますが、ヘッドフォンで長時間音楽を聴く事には慣れていないのでメインのモニターは、スピーカーです。モニター系のヘッドフォンは音楽制作で音を探すために使いますが、長く聴いていると疲れます。

しかし、このヘッドフォンは、気がついたらずっと着けていた・・・という感じで、聴き疲れる事のないイイ音を鳴らしてくれます。

上を見ると果てしないのでホドホドにしないとですが、ヘッドフォン・・・いいですね

SACDプレイヤー

正直スーパーオーディオCDという存在自体を知らなかったです(;’∀’)

1999年に出たのですね。iPodは初代から現在のiPod touch 第7世代まで殆どを使ってきたのでCDとは縁がありましたがSACDというのは見たことも無かったです。ポータブルではなく据え置き環境に走っていたら間違いなくハマったでしょうね(笑)

せっかく良いヘッドフォンが手に入ったので、SACDに手を出してみました。

marantz SA8001

こちらもオークションで良さそうなものを購入しました。

中もキレイで良かったですが、残念ながらトレイの振動防止用?のコーティングが劣化してネバついていてクリーニングディスクすら認識を失敗する状態でしたので、無水エタノールでゴシゴシこすって一皮剥がしました。

綺麗に磨いたら、CDトレイはサラサラになり、CDもSACDもバッチリ認識してくれました♪

Jacintha – Summertime

HD800

そして勢い止まらず、遂にここまで。

2021年3月3日、耳の日にゲットしました!(先が怖い!)

sennheiser HD 800

こちらも使用時間の短い新品同様の品を入手することができました。

スペックシートも譲っていただきました。

2009年発表のメカ・・・カッコいいですねぇ。

早速OLD TIMEで聴いてみました♪

空間の広さが素晴らしいです!

純正ケーブルが私の使用環境では長すぎるのと、純正のイヤーパッドの側圧がかかる下側部分の肌触りが気になったので社外品(ラムスキン)のものに変えました。ケーブルはALPHA DESIGN LABSのIHP-35H/1.3Mです。Shureの1540と1840も同じケーブルで揃えています。